更年期障害の治療に用いる薬とは

更年期障害の薬物治療

更年期障害の薬物治療

更年期障害の治療に使用する薬は、ホルモン剤、漢方薬、その他の薬剤に分類することができます。どの薬を使用するかは治療法や個人の症状によって異なります。

性ホルモンの減少という更年期障害の原因そのものをカバーしていくのがホルモン剤と漢方薬、個々の症状に対処療法として処方されるのがその他の薬剤になります。

ホルモン剤と漢方薬

ホルモン剤と漢方薬婦人科においての西洋医学的な治療で中心となるのが、減少する性ホルモンを補充するホルモン補充療法です。

そこで用いられるのがホルモン剤です。女性の場合はエストロゲンを補います。

しかしエストロゲン単剤を長期間投与すると子宮体がんのリスクが上がる原因になります。

そこでエストロゲン黄体ホルモン配合剤を使ったり、エストロゲン単剤に黄体ホルモン剤を併用したりすることになります。

もっとも子宮を摘出している女性への使用や3ヶ月以内の短期間の使用に限りエストロゲン単剤を使うこともあります。

どのホルモン剤を使うかは個人の身体の状態によって差があるのです。一方、更年期障害には漢方的な治療もあります。

漢方医療では減少する女性ホルモンを外から補充するのではなく、女性ホルモンの減少に適応できるように体質そのものを改善していきます。

それと同時に身体全体をひとつのものとして見る観点から、個々の症状を緩和することを目的として処方を行なうことが一般的です。

そのため同じ更年期障害といっても、悩んでいる主症状や「証」と呼ばれる個人の体質によって、使用される漢方薬は異なります。

体質に合えば症状の劇的な改善が見込める代わりに、自分に合った薬を見きわめるのが難しいというデメリットがあります。

そのため使用に当たっては東洋医学的な診断がきちんとできる漢方薬局や漢方専門医に相談する必要があります。

その他の薬剤の役割

その他の薬剤の役割ホルモン剤と漢方薬は更年期障害の原因にアプローチするものですが、それで日常の不快な症状が即座に消失するわけではありません。

特に不眠、気分の落ち込みや不安感に代表される抑うつ症状などの精神的な症状が強く出ている場合には問題です。

不眠は他の病気の原因になりますし、抑うつ症状は患者の日常生活の質を大きく下げてしまいます。

そこでこのようなケースにおいては、ホルモン剤や漢方薬といった製剤で病気の根本を治療するほかに、辛い精神症状を緩和するための対処療法として睡眠薬や抗不安薬、抗うつ薬を併用していくことがあります。

年代別に見る更年期障害